2011年6月6日月曜日

SIPと社外・外コミュニケーション

近年、企業にとってコミュニケーションが重要なテーマとなっている。コンタクトセンターに代表される社外コミュニケーションならブランドに響くし、社内コミュニケーションなら、業務効率に影響する。社内外を問わず、「スムーズにコミュニケーションが取れる体制作り」が、厳しい市場環境に対応するための重要な鍵となっているのだ。

では「スムーズなコミュニケーション」を実践するための要件は何だろうか? それは「リアルタイムに意見交換できる」「視覚的に情報を交換できる」「視覚と聴覚を同時に認識できる」「相手や状況に応じて、以上3要件を使い分ける」ことの4つに整理できる。こう考えてみると、技術の進展とともに「より対面に近い形」へとコミュニケーション手段が発展し、並存し、使い分けられてきたことは、人のニーズに基づいた、ごく自然な流れであることが分かる。そして昨今のトレンドを考えれば、社内外のコミュニケーションのマルチメディア化はますます加速していくはずだ。では企業は、今後どのような技術基盤を用意すれば、こうしたトレンドに効率的に対応できるのか。そこで本連載では、あらためてSIPに注目してみたい。

SIPとは、音声や画像などのマルチメディア情報のセッションを制御するために開発されたプロトコルだ。あまり浸透していないと思われがちだが、通信サービスプロバイダの間では広く使われている。ただ昨今はマルチメディアを使ったコミュニケーションが、以前に比べて非常に活発化している。その点で「多くの企業にとって、今あらためてその有用性に注目することが重要なのではないか」「ようやくSIPの特徴が広く求められる状況になってきたのではないか」と考えたのが本連載を企画したきっかけだ。実際、昨今の業務トレンドやニーズを思い浮かべながらSIPについて考えてみると、実に多様な可能性が広がっている。

0 件のコメント:

コメントを投稿