2011年6月8日水曜日

HTML+JavaScriptでiPhone/Androidアプリを作れる

 iPhone OSAndroidが熾烈な戦いを繰り広げる中、それぞれのプラットフォームに向けてアプリケーションを開発しているデザイナ/開発者の皆さんは、どちらのプラットフォームを選択するか悩みを抱えているのではないでしょうか。

 また、Web上でサービス開発を行っていたWebデザイナ/開発者の皆さんは、iPhone OS Objective-Cや、AndroidJavaによるアプリケーションの開発に戸惑いを覚えてはいませんか?

 紹介する「Titanium Mobile」は、そうしたデザイナ/開発者の皆さんの声に応える期待のアプリケーション開発環境です。HTMLJavaScript(+CSS)というWebデザイナ/開発者になじみの技術を使って、同じソースコードからiPhone OS/Android両方のプラットフォームに向けてモバイルアプリケーションを開発できます。

Titanium Mobile」って何?

 

 Webの技術でネイティブアプリを開発

 Titanium Mobileは、Appceleratorが提供するソフトウェア開発環境です。以下の特徴を持っています。

  • オープンソース
  • Apache 2.0ライセンス
  • 開発ツールは、Windows/Linux/Mac OS Xで動作(ただし、iPhoneアプリの開発にはMac OS Xが必要)
  • HTMLJavaScriptでアプリケーションを開発可能

 JavaScriptをサポートしているため、jQueryYahoo! UI Libraryなどの豊富なJavaScriptフレームワーク/ライブラリ資源を活用できます。

 ネイティブAPIのサポートにより、Webアプリの制限から解放される

 JavaScriptで動作するWebアプリケーションは、通常Webブラウザ内で動作が完結し、ファイルシステムやカメラデバイスなどにアクセスできません。しかし、TitaniumJavaScriptからOSネイティブな機能にアクセスするためのAPIを用意していて、ネイティブアプリと同様の機能を実現できます。

  • テーブル、ボタンなどUI(ユーザーインターフェイス)の利用
  • ファイルシステムへのアクセス
  • GPSによる位置情報の取得
  • Googleマップを利用したアプリ開発
  • 画像や動画などメディアプレイヤーの利用
  • HTTPなどネットワークAPIの利用
  • SQLiteをベースにしたローカルストレージの利用

 iPhone OS/Android両方のプラットフォーム展開をサポート

 Titaniumは、上記のOS固有のAPIへのアクセスを抽象化するミドルウェアになっていて、コードのほとんどをiPhone/Androidで共用できます。

 プラットフォーム固有の処理も部分的に必要になりますが、基本的には「一度書いたら両方で動く」と考えていいでしょう。

 デスクトップ版も

 なお、「Titanium Mobile」のほかに、HTMLJavaScriptに加えて、PythonRubyも使ってWindows/Linux/Mac OS Xそれぞれ用のアプリケーションを同じコードから開発できる「Titanium Desktop」があり、なんとTitaniumの開発環境自体がTitanium Desktopを使って構築されています

 

ネイティブ
アプリ

Webアプリ

ローカル
Webアプリ

OS固有の機能

×

×

オフラインでの動作

×

動作スピード

開発言語

Objective-C

HTML+JavaScript+サーバサイド

HTML+JavaScript(+サーバサイド)

開発の容易さ

マルチプラットフォーム対応

×

App Storeでの配布

×

×

 

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