そんな細かな違いが、ユーザーにとっては実際の使い勝手で大きな差を感じることになる。そこで本連載では、サービスや端末の機能について、実際にテストした上でネチネチとその違いを探っていく予定だ。ぜひとも端末選びの参考にしていただきたい。
まずは基本となるグーグル純正のAndroidマーケットでのアプリ購入方法から。Androidマーケットでは無料アプリはGoogleのアカウントさえ登録していれば問題なく入手できるが(逆に言えばGoogleのアカウントは必須)、有料アプリの支払いは「Google checkout」にクレジットカードを登録するのが唯一の方法だった。
そのためにクレジットカードを持っていない人(もしくは使いたくない人)は有料アプリを購入できなかったほか、肝心のクレジットカードもJCBには非対応と、日本のユーザーにとっては大きな弱点が存在した。
そこで現在は主要3社とも、携帯電話の料金と一緒に、有料アプリのGoogle checkoutでの支払いができるようになった。これは大きな進化と言えるだろう。
ただし注意したいのは、このケータイ料金と一緒にしての支払は日本円で提供しているアプリのみに対応という点(これは3キャリアとも同様)。具体的には、Androidマーケットで有料アプリを表示させると、「\99」や「約\161」といった金額が見られるが、後者については外国の通貨(ドルやポンドなど)でアプリの料金が設定されており、Androidマーケット側で円換算での金額を表示しているものだ。
もっとも現在ではアプリを配信する側が、購入者の現地通貨での価格を個別に設定できるため、海外製アプリでも円建てで請求されるものが増加しており、不便を感じる機会は減っている。
有料アプリの料金支払いについては1つ大きな課題をクリアした感があるが、それでもキャリアが個別のアプリストアを用意するのには、Androidマーケットのもうひとつの弱点が関わってくる。それが肝心のアプリの探しにくさだ。どのようなアプリストアを展開しているかは3社とも考え方は違う。
まずシンプルなのはソフトバンク。独自のアプリストアはあえて作ろうとせず、ユーザーにAndroidマーケットそのものを使ってもらおうという発想だ。ただし、Androidマーケットの中に「SoftBankセレクション」として、ソフトバンクが提供するアプリやオススメアプリを選別してアクセスしやすいようにしている。選別したアプリは数も多く、充実している。
ドコモとauはそれぞれ独自のアプリストアを展開している。しかし中身を見ると、ドコモの場合はアプリだけではなく、さまざまな種類のスマホ向けコンテンツ(ニュースや動画、電子書籍にWebサイト)を集めたポータルサイトである。iモード用のiMENUに近い発想だ。一方auはアプリだけに絞り、Androidマーケットとは異なる、日本のユーザーに特化した本格的なアプリストアを提供している。
ドコモ au ソフトバンク
アプリ料金をケータイ料金と一緒に支払える ○ ○ ○
Androidマーケット内に
独自のアプリ紹介エリアを持っている × ○ ○
同エリア内で紹介されているアプリの数 — 25 74
キャリア独自のアプリストアを持っている ○ ○ ×
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