グーグルは当初、自社の基本ソフト(OS)「アンドロイド」採用端末向けの目玉サービスとして、音楽サービスを昨年のクリスマスに発表するとみられていた。
ある匿名の音楽会社幹部は、グーグルが「求めてくるものをころころと変えていった」と明かす。
関係者2人によると、グーグルはもともと、サーバーに音楽ファイルを保存する「ロッカーサービス」とiTunesのようなオンラインストアを立ち上げたいとしていた。しかし、最近ではサブスクリプション型サービスのライセンス契約を考えているようだという。
グーグルは、業界最大手の仏ビベンディ(VIV.PA: 株価, 企業情報, レポート)傘下のユニバーサル・ミュージック・グループやソニー(6758.T: 株価, ニュース, レポート)傘下のソニー・ミュージック
エンタテイメント、ワーナー・ミュージック・グループ(WMG.N: 株価, 企業情報, レポート)、EMIグループらと協議を続けている。
グーグルの音楽サービスをめぐる戦略が定まらない理由について、音楽業界幹部らは、同社のトップ交代にあるのではないかと指摘する。同社は4月1日、共同創業者であるラリー・ペイジ氏が新最高経営責任者(CEO)に就任し、エリック・シュミット前CEOが会長となった。
アップルとグーグルは、ユーザーが特定のコンピューターやモバイル端末に縛られるより、場所を問わずに自分が所有する音楽ファイルなどにアクセスできる、柔軟性を持ったサービスを提供しようと考えている。
アップルは2009年後半、クラウドベースの音楽サービス会社「ララ」を買収。昨年4月に同社のサービスを終了し、アップルブランドのクラウドサービスが始まるとの憶測を呼んだ。
グーグルは今月に入り、アンドロイドユーザーが端末を通じてコンテンツを共有したり、購入したりできるサービスを強化するため、カナダのモバイル音楽サービス会社「PushLife」を買収している。
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